インタビュー第一弾「障がい者用に作られた機能性重視の服って着たくないんですよ。」

インタビュー第一弾「障がい者用に作られた機能性重視の服って着たくないんですよ。」

AonCの代表である 井上が「私が私らしくあるために」というテーマで障がいのある女性にインタビューしていくシリーズ。
第1弾は、SMA(脊髄性筋萎縮症)のめぐみさんです。

ーSMAとはどんな病気なのですか?
病気が分かったときはどのような気持ちでしたか。

めぐみ:神経の難病で、ALSにも似ています。
進行性なのですが、ALSよりも進行が遅いという特徴があります。
私の病気が分かったのが、2019年でした。
病気が分かって最初に「死」を意識しました。
その次に思ったのが、時間がもったいないということ。
そこでいろいろな活動を始めました。

 ー具体的にはどのような活動を?

めぐみ:私の症状は、SMAの薬が効かないんです。
薬を作ってもらうためにSNSでSMAについて発信したり
車いすで行けるお店を掲載するマップアプリ「ウィーログ」が企画する
街歩きイベントに参加しています。

以前、SNSに水着の写真を載せたら「はしたない」という
コメントが来たことがあります。
でも、健常者もSNSに水着の写真を載せている人も
いるから何がダメなんだろうと。
SNSには、自分の載せたいものを載せています。

ー学生時代はどのように過ごされていましたか?

めぐみ:小学校で、一般の学校に入学しようとしましたが
断られてしまいました。
高校から町の学校に通うようになりました。
中学生までは授業が1対1であったり、
放課後も親が迎えに来るような生活でした。
しかし高校では、友達と話したり
放課後にだらだらしたりと、
普通の生活が楽しかったです。
私にとって、高校生活の影響は大きかったです。

ーいつごろ東京に出てきたのですか? 東京の生活についても教えてください。

めぐみ:大学4年の終わりに、東日本大震災で被災したことが
きっかけで上京しました。
地元は宮城なんですけど、東京の方が人が冷たいと感じました。
通りすがりの人に暴言を吐かれたりという経験もあります。
電車の本数も多いですが、駅員さんが忙しかったときなどは
希望の電車に乗れないことも。
エレベーターも、他の人が乗ってしまうので
なかなか乗れません。

―AonCの事業にも関わってくるのですが
洋服や下着ってどうされていますか?

めぐみ:側彎があるので、オールインワンやサロペットなどの背中に伸縮性がない服は
着れません。下着も普通のブラジャーだとずれてしまうので、キャミソールです。
また、尿意もわからないので介護用のリハビリパンツを着用しています。
でも本当は、女性らしい下着をつけたいです。
正直「障がい者用に作られた機能性重視の服」って着たくないんですよ。

ー日本で売られている障がい者向けの洋服は
茶色やグレーなどの地味な色が多いですよね。
海外では、障がい者向けでも華やかな色があるのに。

めぐみ:障がい者でも健常者でも着れる服があればいいのにと思います。
普段は、ZARAやH&Mで買い物します。
大きな車いすだと実店舗の試着室に入ることができません。
そこで、ネットでサイズ違いを購入し
合わなかったら、返品するようにします。

―めぐみさんはご結婚されていますが、
旦那さんとの出会いについて教えてください。

めぐみ:コロナ禍で誰とも会えないときに
暇つぶしのアプリで出会いました。
プロフィールに「いずれ寝たきりになります。」と書いていました。
毎日のように電話していましたが、
病気について説明する時間が必要ということと
コロナ禍だったこともあり
実際に会ったのは半年後でした。

―旦那さんはいかがですか?

旦那さん:最初に病気について説明されたときには
彼女の症状についてよく分かっていませんでした。
電話で何度もやり取りをしていたので
そこまで気にしませんでした。
ただ、一緒に出かけたときに周りの視線が気になります。
じろじろと見られることもあったり。慣れてきてはいますが…。

 

 

今回は、めぐみさんと旦那さんへインタビューをしました。

インタビュー場所に現れためぐみさんは、ピンクのネイルにピンクのヘア、ピンクのワンピースで、自分の好きなファッションを思いっきり楽しんでいる印象でした。ですが、試着室に入りずらかったり、側弯の影響で着られない服があったり、制限の中で工夫しながら楽しんでいるということを、インタビューを通してわかりました。

より多くの選択肢の中から、制限なく、自分の好きなファッションを楽しめる世界になるように。

AonCはそのきっかけとなるブランドになれればと考えています。

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